最もメジャーなダイエット方法「有酸素運動」には、様々な噂が存在します。
その1つが「空腹時に有酸素運動をすると痩せる」です。
実際に空腹時に有酸素運動を推奨するブログやダイエッターも多くいます。
そこで今回は、有酸素運動のベストなタイミングを調査してまとめてみました。
この記事でわかること
- 有酸素運動のベストなタイミング
- 空腹時の有酸素運動の是非
- 空腹時に有酸素運動をする時の注意点
空腹状態での有酸素運動はダイエットには逆効果
結論から言うと、空腹状態での有酸素運動は「ダイエットには逆効果」でした。
一昔前までは「食事の有無で脂肪減少の効果が大きく異なる」と言われていました。
ですが、近年の研究によると「食事の有無による脂肪減少に変わりはない」という内容に変わっていました。
食事の有無よりも食事内容の方が重要ではないかと言われ始めています。
さらに、空腹状態での有酸素運動は「筋力の低下」や「有酸素運動後の食事で血糖値が急上昇する」などの理由からあまり推奨されなくなりました。
空腹時の有酸素運動は筋力低下に繋がる
ダイエットで重要となるのが「基礎代謝向上のための筋力アップ」です。
筋肉量を増やすことで基礎代謝や総消費カロリーが向上し、痩せやすい体になるからです。
有酸素運動は、糖質・脂質・タンパク質がエネルギー源となっています。
空腹状態で有酸素運動を行うと、すぐに糖質が不足してしまいます。
人間の体は、糖質が不足すると生活・運動に必要なエネルギーを確保するために「筋肉の分解」を始めます。
筋肉の分解が始まると、筋肉が付きにくくなるだけではなく、筋肉量が減ってしまい、たとえ体重が減ってもすぐにリバウンドをしてしまいます。
ダイエット目的で有酸素運動を行う場合は、空腹時は避けるのが無難です。
血糖値の急上昇で脂肪の分解効果が低くなる
空腹状態で有酸素運動を行った後に食事をとると血糖値が急上昇します。
血糖値が急上昇すると「インスリン」の働きで脂肪の分解が抑えらてしまいます。
その結果、本来有酸素運動で得られるはずだった「脂肪分解の効果が低下」してしまいます。
有酸素運動後の食事内容に注意を払えば防ぐこともできますが、ダイエット中にそこまで気を配りたくないという人は空腹時の有酸素運動を避けましょう。
有酸素運動のベストなタイミングは食後60~90分
空腹時の有酸素運動がダイエットに逆効果なら「ダイエットの有酸素運動はどのタイミングがベストなの?」という疑問が出てきます。
ウォーキング・ランニング・スイミングなど、有酸素運動の種類に関係なく、ベストなタイミングは「食後60~90分」と言われています。
基本的には、空腹状態でなければ好きなタイミングで有酸素運動を行っても問題ありません。
できるだけダイエットの効率をアップさせたい、体重を減らしたい人は有酸素運動を行うタイミングにも注目してみてください。
血糖値がピークを迎えるタイミングで有酸素運動を行うメリット
食事をすると徐々に血糖値が上昇していきます。血糖値がピークを迎えるのが食後「60~90分」となります。
このタイミングで有酸素運動を行うことで得られるメリットが「急激な血糖値の上昇を防ぐ」「中性脂肪値を抑える」の2つです。
血糖値が急上昇すると脂肪の分解が抑えられます。
血糖値の上昇を抑えることは、脂肪燃焼効率の向上や維持という効果が得られます。
中性脂肪は高くなり過ぎると脂肪肝の原因になったり、皮下脂肪の増加に繋がります。
太るだけではなく、健康にも影響が出るため、できるだけ血糖値を適正値にキープするの大切です。
食後60~90分での有酸素運動は、中性脂肪値を抑えるという効果もあるため、健康的に体重を落とすことができます。
食事内容に気を付けよう
有酸素運動で脂肪を燃焼させるためには、運動前の食事に気を付けることも重要です。
それが燃焼効率をアップに繋がります。
適当に食事をとるのではなく「腹持ちが良く血糖値の上昇を緩やかにしてくれる食事」を意識しましょう。
炭水化物よりもタンパク質や必須アミノ酸をメインにした食事をとることで筋肉の分解を抑えられます。
代表的な食材として「バナナ」が挙げられますが、それ以外にも「エナジーバー」や「プロテイン」を活用するのも定番となっています。
ミルク・砂糖の入っていない「ブラックコーヒー」を飲むのもオススメです。
カフェインに含まれる「リパーゼ」と「ポリフェノール」には脂肪燃焼効果の向上や脂肪分解効果があることからダイエット向きのドリンクとして注目を集めています。
ミルクや砂糖を入れてしまうとカフェインで得られるダイエット効果が薄れてしまうため、何も入れないブラックコーヒーを飲みましょう。
合わせて読みたいおすすめ記事!有酸素運動前にカフェインを飲むと痩せられるってホント?
空腹時に有酸素運動を行う際の注意点
ライフスタイル的にどうしても空腹時に有酸素運動がすることが多いという人もいますよね。
「ファストテッドカーディオ(空腹状態での運動)」を生活習慣にしている人もいるでしょう。
空腹状態で有酸素運動を行う際には、いくつかの注意点が存在します。
間違った知識や間違った状態で有酸素運動を行うとダイエットが上手くいかないだけではなく、体調を崩す原因になるため注意しましょう。
食事の有無によって消費するカロリーに変わりはない
まず、最も大切となるのが「食事の有無によって消費するカロリーに変わりはない」です。
空腹状態で有酸素運動を行っても普段より消費するカロリーが増えることはありません。
長時間の有酸素運動はNG
食事の有無に関係なく、限界を超える長時間の有酸素運動はNGです。
空腹状態での有酸素運動はさらに注意が必要です。
空腹時は有酸素運動に必要となるエネルギー源が足りていないからです。
その状態で長時間有酸素運動を行うとエネルギー確保のために筋肉の分解が始まってしまいます。
空腹状態での有酸素運動は、どれだけ長くても90分以内、基本的には60分までに抑えましょう。
強度の高い運動は避ける
空腹時の有酸素運動の最後の注意点は「強度の高い運動は避ける」です。
空腹状態で有酸素運動を行う場合は、できるだけゆっくりと運動しましょう。
ランニングは満腹時よりもペースを落とす、水泳は控えて水中ウォーキング程度にしておくなど、有酸素運動の中でも軽めのメニューにしておきましょう。
まとめ
空腹状態での有酸素運動は、残念ながらダイエット効果を高めることはないようです。
むしろ、気を付けないと筋肉量が減少したり、脂肪の分解が抑えられたりとダイエットの邪魔になってしまいます。
効率良くダイエットや脂肪燃焼をしたい場合は、タンパク質や必須アミノ酸を中心とした食事と食後60~90分に有酸素運動を行うことをオススメします。
よくある質問:空腹時の有酸素運動は痩せる?
Q.空腹時の有酸素運動は普段よりもダイエット効果が高くなりますか?
A.食事の有無で有酸素運動の消費カロリーや脂肪燃焼効率が変わることはありません。空腹状態になると筋肉量が低下しやすくなるため、筋肉量が落ちて基礎代謝が下がる可能性があるため注意が必要です。
Q.有酸素運動前の食事は普段と同じでいいですか?
A.食べ過ぎに注意して、必須アミノ酸を摂取することを意識しましょう。
Q.有酸素運動を行うベストなタイミングはありますか?
A.食後60分~90分に有酸素運動を行うことで血糖値の急激な上昇を抑えて中性脂肪がつくことを防げます。
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