ダイエット中に食べた方が良いと多くの専門家やサイト・ブログが勧めているのが「食物繊維」です。
身近にある食材にも多く含まれている食物繊維ですが、健康に良いだけではなく「ダイエット効果」がある事でも知られています。
そこで今回は、「食物繊維とは?」といった基本情報から、食物繊維を多く含むおすすめの食材を紹介していきます。
食物繊維とは?
そもそも「食物繊維って何?」という人もいるかもしれません。
健康志向の人じゃなくても耳にする機会が多い食物繊維ですが、実はどんな物なのか、どんな効果があるのか詳しく知っているという人はあまり多くありません。
少し前までの日本では、食物繊維はそこまで重要視されていませんでした。
しかし、現在までに食物繊維の持つ効果がドンドンと判明していった事で、今では「第6の栄養素」と呼ばれるようになりました。
また、「ダイエタリーファイバー(dietary fiber)」」呼ばれる事もあるようです。
そんな食物繊維ですが、名前から「紐状」や「糸状」の形をしていると勘違いしている人も多くいます。
ですが、食物繊維は繊維状のものだけではなく、ヘチマた蜂の巣状等、食材によって様々な形をしています。
さらに、食物繊維には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類があります。
それぞれ違った特徴・働きがあると覚えておきましょう。
水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の違い
先程述べた通り、食物繊維には「水溶性」と「不溶性」の2種類が存在しています。
同じ食物繊維ですが、それぞれ違った働きを持っています。
まずは、水溶性食物繊維は「腸内細菌(善玉菌)の餌になる」といった働きがあります。
腸内環境を整えたり、血糖値の上昇・コレステロールの増加を抑えるといった効果に期待が出来ます。
一方、不溶性食物繊維は「体内の余分な水分や老廃物を取り込んでお通じのかさを増やす」といった働きを持っています。
腸を刺激して排便を促し、お通じを良くするといった効果が得られます。
それぞれの食物繊維を含む食材は以下となります。
水溶性食物繊維
・コンニャク
・山芋
・寒天
不溶性食物繊維
・野菜
・穀物
・豆類
お腹の調子を整える食品
食物繊維が持つ働きとして「お腹の調子を整える」というのは有名ですよね。
食物繊維にはしっかりとした「定義」があり、日本では「人の消化酵素で消化されない食物中の難消化性成分の総体」となっています。
なかなか難しい言い方をしていますが、簡単に説明すると食べても消化されずに体外に排出されるものとなります。
水溶性・不溶性を問わず、どちらの食物繊維も大腸に到着すると、大腸内にいる細菌によってビフィズス菌等の善玉菌の餌になり、腸内環境が改善されます。
数々の健康維持効果
腸内環境だけが、食物繊維の働きではありません。
数多くの健康維持効果に期待が出来るのも食物繊維の魅力の1つです。
その中には、もちろん「肥満防止」「ダイエット効果」も含まれています。
ダイエット効果に関しては後述します。
それ以外の健康維持効果は以下となります。
大人になると耳にする機会、注意した方が良いと言われる「生活習慣病」の多くを予防する事が出来ます。
食物繊維の適切な摂取量
ダイエット効果がある、健康に良いからといって、食物繊維を食べれるだけ食べるというのは厳禁です。
多く摂りすぎるとお腹を壊してしまう原因となるからです。
1日の適切な摂取量の目安は、年齢や性別によって異なっているので注意しましょう。
- 15~17歳 男性19g以上 女性18g以上
- 18~65歳 男性21g以上 女性18g以上
ちょっとでも多く摂ってしまうとお腹を壊すという事はありませんが、目安を大幅に超えないように注意しましょう。
近年の日本人は、食物繊維の摂取量が減少傾向にあると言われているので、少しだけ食物繊維の事を意識すると摂取量をアップさせられると思います。
食物繊維はダイエット中に嬉しい効果がたくさん
ここからは、食物繊維が持つ「ダイエット効果」について解説していきます。
ここで食物繊維の持つダイエット効果を把握してしっかりとダイエットに反映させましょう。
腸内環境を整える事で代謝がアップ!太りにくい痩せやすい体作りに
腸内環境を整える事で得られるのは便秘・お通じの改善だけではありません。
腸内環境が悪くなると「代謝も悪くなる」と言われています。
食物繊維を豊富に含む食材を食べる事で、腸内環境を改善して悪くなった代謝をアップさせられます。
代謝が上がると、1日の消費カロリーが増えます。
つまり「太りにくい・痩せやすい体作り」になるという事です。
血糖値の上昇を抑える
食事をすると血液の中のブドウ糖濃度「血糖値」が高くなります。
血糖値が急に高くなると「インスリン」の分泌が活発になります。
このインスリンは余ったエネルギーを脂肪に変換して体内に蓄積するといった働きを持っています。
食物繊維は、粘着性があり、胃腸をゆっくりと通過していきます。
その際に「糖質の吸収を緩やかにする」といった働きがあり、食後の急激な血糖値の上昇を抑える事が出来ます。
太る原因となる血糖値の上昇を抑えられるといった点からダイエット中には食物繊維を摂った方が良いと言われています。
コレステロールを抑える
血糖値の上昇と同様に太る原因としてよく挙げられるのが「コレステロールの上昇」です。
食物繊維には、コレステロールが作る「胆汁酸」を排出するといった働きがあります。
この働きによって、血中のコレステロール値が上がる事を防ぎ、太りにくくなるといった効果が得られます。
満腹感で食べ過ぎを防ぐ
食物繊維を豊富に含む食材の多くは、よく噛んで食べなければいけない食材となっています。
食事中の噛む回数が増える事で、満腹中枢を効率良く刺激する事が出来ます。
普段よりも少ない食事量でもしっかりと満腹感が得られるようになります。
また、食物繊維は腸内をゆっくりと移動していくので、腹持ちが良く、空腹を感じにくくなるといった働きもあります。
食物繊維には、自然と食べ過ぎを防げるといったダイエット効果もあります。
食物繊維のダイエット効果を効率良く得るためのポイント
食物繊維が持つダイエット効果を効率良く得るためには、ちょっとしたポイントがいくつか存在します。
適当に食物繊維を摂るよりも、今から紹介するポイントを意識しながらダイエットに挑戦してみてください。
1日の適切な摂取量を守る
ダイエット目的で食物繊維を摂取する場合は、先程解説した「1日の適切な摂取量」を守るようにしましょう。
極端に摂取量が少ないと、食物繊維が持つダイエット効果をなかなか実感する事が出来ません。
最初は少し面倒に感じる人が多いと思いますが、しっかりと適切な摂取量を守るようにしましょう。
サプリメントではなく食材から摂取する
時間がなくても手軽に食物繊維を摂取出来る「サプリメント」を活用しようと考えている人も多いのではないでしょうか?
もちろん、サプリメントでの食物繊維の摂取にも様々なメリットがあります。
しかし、出来るなら「食材から食物繊維を摂る」事を意識しましょう。
サプリメントには「食物繊維しか摂取出来ない」とデメリットがあります。
食物繊維のみを過剰摂取してしまうと、カルシウムやカリウム等のミネラルの吸収を妨げてしまいます。
なので、様々な栄養を摂取出来る食事から食物繊維を摂る事を意識した方が健康的に綺麗に痩せられます。
食物繊維を意識して摂るようになると、自然と野菜を食べる機会が増えるので、お肌や髪も綺麗になれます。
低カロリーの食材を選ぶ
食物繊維を多く含む食材の中には、糖質が高い食材ももちろんあります。
特にフルーツには注意しましょう。
ダイエットをする時には、食物繊維の量だけではなくカロリーにも気を付けてください。
食物繊維を豊富に含むおすすめの食材
食物繊維を豊富に含む、食材・食べ物を調べるのが面倒だという人も多いと思います。
ここでは、スーパーで簡単に手に入る料理に入れやすい、アレンジがしやすいおすすめの食材をいくつか紹介します。
キャベツ
食物繊維が豊富な食材として最もメジャーなのが「キャベツ」ですよね。
食物繊維をたっぷりと含むだけではなく、どこでも売っていていつでも買える、サラダや炒めもの等、アレンジの幅が広いといった魅力を持つ食材となっています。
キャベツはビタミンも多く含んでいるので、ダイエットついでに美肌効果を得られるといった嬉しいメリットもあります。
寒天
食物繊維を豊富に含む食材やダイエットにおすすめの食材として挙げられる事が多いのが「寒天」です。
寒天は、かなりメジャーなダイエット食材の1つとしても有名です。
過去に「寒天ダイエットレシピ」として記事にまとめているので、ぜひ読んでみてください。
寒天は、低カロリーで食物繊維が豊富、さらにアレンジがしやすい等、ダイエットにピッタリな条件を全て満たしている食材でもあります。
ダイエット中にも食べられるスイーツ・デザートの材料にも使用する事が出来ます。
ブロッコリー
ダイエットに必要な栄養が全て揃っているスーパーフードとして知られているのが「ブロッコリー」です。
サラダやグラタンにさり気なく入っているブロッコリーですが、実はダイエッターやボディービルダーの人から絶大な支持を集めています。
食物繊維と一緒に様々な栄養を摂取しながら綺麗になれる食材と言えるでしょう。
オクラ
ネバネバの食感が人気の「オクラ」も食物繊維が多い食材の1つです。
オクラのネバネバは水溶性食物繊維「ペクチン」なので、血糖値の上昇や糖の吸収を抑える効果があります。
さらに、オクラはカリウムも豊富に含んでいるので、食べる事で「むくみを抑える」といった効果も一緒に得られます。
きのこ類
食物繊維が豊富な食材・食べ物で「きのこ類」を想像する人も多いですよね。
きのこは、低カロリーで旨味成分を含んでいるので、色々な料理に使える便利な食材でもあります。
食物繊維以外にも、ビタミンB1・B2も豊富なので、代謝アップや疲労回復効果にも期待が出来ます。
まとめ
第6の栄養素と呼ばれる食物繊維は、健康維持だけではなく高いダイエット効果を持っています。
ダイエット中だけではなく、ダイエット成功後の体重・スタイルキープに食物繊維を積極的に摂取している人も多くいます。
これからダイエットを始める、ダイエット中の食材選びに迷っているという人は、今回紹介した食物繊維が豊富な食材を使ってみてください。
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